世界中で注目されているビットコインに注目しよう
今、世界中で注目されているインターネット上で流通している電子マネー、それがビットコインです。ビットコインの通貨単位はBTCと表記され、最近ではバイナリーオプションの取引通貨の一つとして流通が増えてきています。
このビットコインは紙幣・硬貨は発行されておらず、仮想通貨やデジタル通貨とも呼ばれている事から、各国の通貨とは異なり流通を管理する事業主体や国家もなく、中央銀行のようなものも存在しません。
米ドルやユーロなど現実通貨との交換はウェブ上の取引所を通して行われますが、決済は金融機関を通さないため、諸経費や手数料などが殆ど発生しないのもビットコインの特徴として挙げられ、小口の売買やP2P(peer-to-peer)の取り引き、特に国境を越えた送金・決済に利用されている傾向があります。
また、ビットコインは当初ITの専門家やITマニアが集う一部のネット空間で利用されていた仮想通貨ですが、次第に大手事業者が決済に採用するようになり、2011~2012年にかけて顕在化したキプロス金融危機の際に、金に近い安定した通貨として注目が集まった歴史を持っています。
ビットコインと現実通貨の交換レートは需給関係や経済状況に左右されることが多く、ビットコインは投機の影響も受けやすいため乱高下を繰り返し傾向があるのです。
ビットコインの3つの特徴を把握しよう
ビットコインには発行枚数の上限が存在する
まず、ビットコインがドルやユーロといった中央銀行発行する通貨と異なる点は、発行枚数に上限が決まっている事です。具体的にはコイン量の上限は2100万枚と決められており、それ以上の枚数は絶対に発行されない仕組みとなっています。
一方、中央銀行が発行するドルやユーロといった通貨は基本的に発行量に制限がなく、無制限に発行することが可能です。もちろん一定の歯止めはありますが、上限は設けられていません。これは、ビットコインが誰かの管理下で発行量を決める仕組みではないため。
つまり、発行上限が予め決められているという事は、誰かの任意で好きな時に通貨の供給量をコントロールすることが出来ないため、ビットコインは原理上インフレしないということになります。2140年頃までには2100万枚の上限に達する見込みとなっていますが、この供給量の制限がビットコインの価格上昇を予想する人にとって、一つの根拠にもなっていると言えるでしょう。
基本的に無料の送金で手数料が殆どかからない
ビットコインはビットコインアドレスを指定すれば、世界中どこからでも相手を選ばずに即時送金することが可能です。手数料は僅かに必要となりますが、基本的に無料と考えておいて構いません。
銀行間で送金する際に発生する手数料は銀行の利益となりますが、ビットコインの場合、中央政府が管理している訳でもなく、銀行でも無いので手数料は利益になるわけではありません。それでは、ビットコイン送金時に発生する手数料がどこに消えてしまうのかというと、再び新規ブロックに埋め込まれる仕組みになっています。そうすることで、上手く循環しています。
ちなみに、必要な取引手数料は取引データのサイズで決定され、1キロバイト以下、0.01BTC以上等いくつかの条件を満たすことで、手数料無料で送金することも可能です。通常の少額の取引では、約0.0001BTCが必要となります。
システムはP2Pネットワークで維持されている
ビットコインのシステムは、P2Pネットワークで維持されています。つまり、ビットコインのプログラムをダウンロードしている全てのユーザーによって維持管理されているのです。そこには中央銀行も無ければ、VISAもMASTERもありません。データベースはすべて公開され、P2Pネットワーク上に分散的に保持されます。
どこかに元締めがいて、システムやお金の価値を保証しているわけではありませんので、予め決められた仕様にそって、このビットコインをやりとりするP2Pネットワークの参加者がそれを維持して、守っているのが最大の特徴と言えます。
ビットコインが高騰するまでの流れについて
ビットコインを入手する方法は大きく分けて3つあります。
1)採掘
発掘されていないビットコインブロックを採掘する方法
2)収入
対価として、ビットコインを手に入れる方法
3)購入
お金を払い、ビットコインとお金をトレードする方法
そもそもビットコインはBitminterというアプリを通して、出題された計算を行うことで手に入れることが出来る仮想通貨です。この入手作業を採掘と言い、10分に1度の感覚で出題される計算で25BTC発行される仕組みです。さらに、出題される計算は徐々に難しくなってくるため、計算が難しくなるほど解くのに時間がかかり、普通のPC環境では激化された競争には勝てないようになっています。
そのため、「プラグラムで生み出されるコインは2100万枚という上限があるうえ、データでやり取りできる仮想通貨という点を考慮すると、ビットコインは価値があるものではないか?」と考えた採掘者が「100ビットコインを1ドルで欲しい」という取引が始まりました。
特にビットコインは政府が発行する通貨と違い、発行上限があることから政府が発行する通貨より価値があるものではないかと言う意見が多く、その後、2ドルで欲しい、10ドルで欲しいと現実通貨で仮想通貨を取引することが増加したことがビットコイン高騰へ繋がっています。
そのため、通常では考えられない現実通貨と仮想通貨の通貨ペアとして成り立っており、バイナリーオプションでも取引されている通貨ペアの一つとなっています。
ビットコインが暴落するタイミングと高騰するタイミングを知ろう
基本的には現実通貨を取引する際と同じで、経済指標の影響を受けたり世界情勢の影響を受けます。実際に、2013年12月18日に中国が国内規制をかけた後は、ビットコインの価値が暴落していますし、米国の量的緩和出口が見えてきたことから米ドルへの信頼感が増し、米ドルの利上げを見通してビットコイン売り、米ドル買いが進んだこともあります。
しかし、一方ではビットコインを欲するユーザーが増え、激化された採掘作業の傍ら高値でビットコインを購入する人が多いことからまだまだビットコインの需要が高まり高騰するという見方が多いのも事実です。
採掘者も購入に走る現状や世界的な規模で、さまざまなプラットフォームでビットコインを使った支払が可能にすべく対応を進めている事、発行上限が設定されていることから再び高騰する可能性も秘めていると考えられるでしょう。